上田市の犬猫の診療を行うポウ動物病院

0268-23-6910

耳の病気について

耳のトラブルは、犬にも猫にも多く見られます。耳のトラブルを抱えていると痒みだけでなく、元気がなくなってしまうこともあります。耳は敏感な部位なので、飼い主が観察することが難しい場合が多いです。気になる症状が見られるときは獣医師にご相談ください。

こんな症状があるときはご相談を

  • 耳を痒がる
  • 耳を触られるのを嫌がる
  • 耳の中が赤い
  • 耳垢が多い
  • 首をよく振る
  • 耳が臭い

耳の病気を疑ったときの検査

耳鏡検査

耳鏡検査

耳道と鼓膜を肉眼で観察します。

オトスコープ

デジタルオトスコープ

耳道、鼓膜の画像をモニターで拡大して観ることができます。

顕微鏡検査

耳垢検査

耳道内の分泌物を採取し、菌の増殖、寄生虫を調べます。

多い耳の病気

外耳炎

鼓膜から耳の入り口までの外耳道に炎症が起きるのが外耳炎です。耳垢が皮膚を刺激したり、耳垢に細菌が繁殖して炎症を起こします。

外耳炎の症状

痒がって、耳を引っかいたり壁にこすりつけたりします。ひどくなると痛みが伴ってくるので、耳を触るだけでも嫌がるようになります。耳の中は、臭いがあったり黄褐色の耳だれが見られたりします。外耳炎に気付かないと、中耳炎や内耳炎に進行することがあります。

耳の図

外耳炎の治療

耳だれや臭いが軽い場合は、清潔な綿棒で耳の中をきれいに掃除してあげましょう。但し、綿棒を奥まで入れると傷をつけてしまうことがあるので、綿棒の先が見える範囲で入れて下さい。
耳だれがあったり、臭いがひどい場合は、細菌感染が考えられるので、抗生物質による治療が必要です。

外耳炎の予防

定期的な耳のチェックが大切です。痒がっていないか、耳に赤みなどの炎症がないか、耳の臭いは大丈夫かなどを、チェックするようしましょう。


中耳炎

中耳炎の多くは、外耳炎が悪化し、鼓膜が損傷して発生します。キャバリアなどの犬種では、口腔や鼻腔内の炎症から中耳炎が引き起こされることもあります。

中耳炎の症状

外耳炎の症状と似ていますが、耳を触られるのを嫌がったり、耳から膿が出たり、ひどい悪臭がでたります。また、中耳には聴覚や平衡感覚をつかさどる神経があるため、耳を傾けてクルクル回る、目が揺れる、顔が傾くといった症状が見られることもあります。悪化すると、難聴になることもあります。

中耳炎の治療

外耳炎と同じように原因を特定して治療を行います。細菌による場合は、抗生物質や炎症を抑える薬を内服します。
投薬による治療でなかなか効果がでない場合は、鼓室を切開し洗浄することもあります。

中耳炎の予防

犬が中耳炎にならないためには、「外耳炎にならない」ようにすることです。耳を清潔に保つようにしましょう。