TNR活動をご存じですか?
ポウ動物病院では、TNR活動に力を入れています。
TNRとはTRAP(つかまえる)NEUTER(不妊化手術をする)RETURN(元の場所に戻す)の頭文字をとったものです。
一代限りの命をみんなで見守る活動のことを指します。
上田市では、年間に合計300頭の犬猫たちが殺処分されています。そんな悲しい命の数を少しでも減らしたいと思い、開院当初からこの活動に取り組んでいます。
地域団体『一匹でも犬・ねこを救う会』との連携
2017年から多くの方の努力により、上田保健福祉事務所管内における犬と猫の殺処分数ゼロが維持されています。
しかし、老犬の遺棄、多頭飼育崩壊、独居の高齢者の飼育放棄などの相談は後をたたないと聞きます。
そこで、助けを必要とする犬・猫を元から減らしたいと『収容犬猫ゼロ』を目指し活動されている、地域団体『一匹でも犬・ねこを救う会』さんと連携をとり、動物病院として、獣医療に携わる者として私たちにできる治療や処置を行っています。
NPO法人 1匹でも犬・ねこを救う会
ポウ動物病院でのTNR活動の取り組み
- 野良猫を捕らえるための捕獲機の貸し出しを行っています。また、捕獲機の取り扱いを含め捕獲方法の説明もしています。お気軽にご相談ください。
- 不妊化手術にも協力しています。実施する件数も年々多くなっています。
TNR活動の原点
ポウ動物病院を開院することになったきっかけは、動物愛護家の杉本等さんとの出会いでした。
杉本さんは、1980年代前半から、喫茶店「NADA」(東京都日野市にありましたが現在はありません)の経営の傍ら、パートナー(当時)のレナーテ・ヘロルドさんと共に「動物たちの会」を作りました。原則的かつ大胆な愛護活動によって、既成の諸団体とぶつかりながらも全国の良心的な愛護団体・個人らとつながり、行政への影響力を持つまでになる活動を行った方です。
杉本さんとともに行った活動を通し、愛護団体だけの活動も、個人だけの活動にも限界があるということ、愛護団体、個人、行政、そして動物病院との連携が大切であることを感じました。
この思いから長野県上田市にポウ動物病院を開院し、TNR活動を積極的に取り組んでいます。
杉本等追悼集「動物たちのためにできること」
三十年に及ぶ杉本さんの活動で忘れてはいけない客観的事実、褒め称えるべき功労をまとめておくことが、未来の動物愛護家の支えになり、また杉本さんが望むことではないか、と考え、杉本さんのたくさんの遺稿から一部の文章を原文のまま採録した冊子を作成しました。
1部1500円+税で販売しています。ご希望の方は電話で注文してください。